タロットのシンボルと『美女と野獣』(その2)

こんにちは。

では「タロットのシンボルと『美女と野獣』(その1)」に引き続き、映画の中の象徴とタロット・カードの照応をしていきましょう。

あらすじはその1に載っています。
 
 
<夢でヴィジョンを見る>の場面では、ベルは夢で過去の情報に触れる際に、「楕円形」のような象徴的な門を通してヴィジョンを得ました。

それは女性器を意味する象徴です。

わたしたちは生まれるときに、この象徴の門を通って霊的次元から物質次元に到達します。

この形はヴェシカ・パイシス(魚の浮き袋型)と呼ばれ、別の領域を繋ぐ門を象徴しています。

これによって、ベルが見たのはただの夢ではなく、「過去の世界」という異次元に接していることが表現されたのです。

タロットの『世界』のカードにそのシンボルを見ることができます。


 
 
 
ストーリー全体を通して、「金色の矢」の象徴が3通りの形で繰り返し出てきていました。

城主と奥方、盗賊と恋人、野獣とベル。

最初の2回が「愛する人との場面」であることによって、金色の矢が「クピドの矢」であることを示唆しています。

クピドはギリシャ神話の愛の神で、キューピッドとも呼ばれ、子どもの天使の姿で表わされることがほとんどです。

神話では、ハートにクピドの矢が打ち込まれるとたちまち恋に落ちるとされています。

3回目の野獣とベルにおいても、同じ金色のクピドの矢が繰り返されることによって、二人の間にすでに恋愛が存在することが表現されているのです。

(タロット講座を受けた人はここで「繰り返しの法則」に気づくかも知れませんね。)

クピドの矢の象徴だと思わなければ「恋している、恋に落ちた」とは気づかず、淡白な場面だと思うかも知れません。

この象徴は『恋人』に、ほぼそのままの形で描かれています。


 
 
 
<森の神の力>の場面の命の泉には、「2本角のある像」があったのですが、それも日本人からすると鬼に間違えそうです。

これはケルトの神であるケルヌンノスやギリシャ神話の牧神パンの姿であるようです。


(「ケルヌンノス」ウィキペディアからお借りしました)

ケルヌンノスは山羊か羊の角をもち、多産や豊饒など生命力を司り、動物や狩猟を司ります。

パンは山羊の角と割れたひづめをもち、生命力や繁殖力との繋がりがあり、さらにはセクシャリティや好色さとも繋げて考えられるようになりました。

生命力と関わりがある神だからこそ、命の泉で瀕死の野獣を癒すことができるのです。

キリスト教文化の中では人生は死後報われるとされているので、牧神パンなど、生命力・繁殖力を司る神々は立場が悪くなっています。

そういう意味でも、ケルヌンノスや牧神パンは『悪魔』のカードっぽいかも知れません。

ケルヌンノスや牧神パンはもちろん悪魔ではありませんが、生命力、豊かさ、動物、角という部分では象徴として見立てることができます。
 
 
 
気づいたものをいくつか挙げていきましたが、タロットの中には万物を象徴できるシンボルが入っています。

映画などの芸術や文学などと照らし合わせて、象徴を読み解くのは興味深い愉しみです。

映画の味わい方が、もうひとつ深くなると思うのです。
 
 
 
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2018-11-25 | Posted in タロットブログ, 文化・芸術, 神話・民話Comments Closed 

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